斎場御嶽(せーふぁうたき)
斎場御嶽近辺の「カフェくるくま」より撮影
沖縄には、兄(男性)の守護者としての妹(女性)の霊力を信仰する「おなり神」信仰があります。
「おなり神」信仰とは、集落に最初に住みついた家を根家と
書いてニーヤーといいますが、
そこの男のひとは根人(にーちゅ)と言います。
そして、女のひとは
根神(にーがん)と呼びます。
男は政治、女は神事をするということです。
集落の規模が大きくなり、根人(にーちゅ)の代表格が按司(あじ=地方の支配者)になり、
根神(にーがん)はノロとなり、按司(あじ)が城を構え、やがて按司を統一した王が生まれても、
琉球において政治と神事は、兄と妹、つまりひとつの家族のような位置関係にあります。
第二尚氏三代目国王の尚真王(しょしんおう)のときに
ノロは制度化され、ノロ最高位である聞得大君ができました。
その間得大君が就任の儀式をおこない
管理した王国最高の御嶽(うたき=聖域)が斎場御嶽「斎場(せーふぁ)御嶽(うたき)」です。
御嶽(うたき)は本来、男子禁制です。
ですから、男のひとは、御嶽に入るときには、
「勉強で来ましたから失礼いたします。」と挨拶しなければなりません。
三庫理(さんぐーい)
斎場御嶽、三庫理 (写真引用:ウィキペディア)
世界遺産の斎場御嶽の奥に三庫理(さんぐーい)があり、そこに「チョウノハナ」という拝所があります。
いまは、ここから聖地・久高島を望むことができますが、もとは岩壁に囲まれていたらしいのです。
三角形の岩(三庫理)を通ってきたら、絶壁の下に空間があります。
そこに真上から太陽が入ってくると想像してみましょう。
なんて、神秘的でしょうか?
世界遺産の斎場御嶽の奥の三庫理は、
最大のパワースポットなのです。
三角形の岩(三庫理)の奥の岩が、「チョウノハナ」という拝所のチョウノハナです。
岩のてっぺんに、かつて、クバの木があり、
そこから神が降りてきたと言われてます。
斎場御嶽の奥の三庫理へ訪れると、
琉球の創世神であるアマミキヨが降臨した場所に、私達は、立つことができるのです!
3つの国をまとめ統一王国をつくった尚巴志(しょうはし)、その王国に最後まで抵抗した肝高(きむたか)の阿麻和利(あまわり)など、沖縄の人達は彼らを英雄と考え、好むのです。
太陽とともに生きてきた王国の誇りは、
いまだ失われることなく、人々の心のなかに熱く受け継がれているのです。